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クリニックモールの現状

vol.52 <2015年5月7日配信>
クリニックモールの現状

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◇ MSSニュース ◇ vol.52  2015年5月7日配信
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初夏を思わせる陽気になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
このメルマガは、一般社団法人メディカルスタディ協会(以下MSS)主催のセミナー
にご参加いただいたドクターの皆様 お問い合わせをいただいたドクターの皆様
へお送りしております。
皆様のお役に立てましたら幸いです。ぜひ、ご愛読ください。

■ クリニックモールの現状
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                              文/株式会社ユヤマ
                                   谷口敏也

複数の診療所と調剤薬局が同じ施設に入居する「クリニックモール」が増えています。
日本経済新聞によれば、クリニックモールは全国で1千施設以上あり、今後、年百ヶ
所以上のペースで増える見通しだと言われています。今回は、このクリニックモール
の種類や形態、問題点などを解説致します。

1.クリニックモールの形態

診療所が新規に開業する場合、その形態は概ね(1)ビルテナント (2)戸建て所有 
(3)戸建て賃貸 (4)クリニックモール (5)クリニックビレッジ の5つに集約
されます。近年、その中でも、クリニックモール(ビルのワンフロアで複数の診療科
が開設する施設)やクリニックビレッジ(郊外に複数の診療科が戸建形式で共有の広
い駐車場を備えて開業する施設)が注目され始めました。

ショッピングセンターやオフィスビル内に診療所を集約しただけのクリニックモール
に代わり、最近では「抗加齢」の専門性を打ち出したり、女性外来に特化したりなど、
モール全体を通したコンセプトを持った施設が増えてきました。このようなクリニッ
クモールには企画・運営する企業の存在が欠かせないようです。

クリニックモールのコンセプト例
・「アンチエイジング」専門
・女性外来専門
・小児を核とした母子医療に特化
・画像診断専門診療所を併設した連携
・特定健診・特定保健指導をにらみフィットネスクラブを併設した予防医療
・高齢者施設との併設

2.クリニックモールでの開業のメリット

クリニックモールは開業時の初期費用を抑えることができます。なぜなら、事務室や
職員の控え室、トイレなどの間接スペースが削減でき、駐車スペースも共有化し賃借
面積を抑えることができるからです。最近では受付や待合室を共有化した施設なども
あります。また、合同広告による費用の分担も可能です。

集客性が高いこともクリニックモールの特長です。患者さまにとって同時に複数のク
リニックに通えるため、利便性が高まります。また、患者さまに専門分野以外の疾患
があった場合には、ドクターはすぐに同じフロアの専門の診療所に紹介できるため、
患者さまに安心していただけます。

さらに、医師として、経営者として不安も多い開業医ですが、身近に相談できるドク
ターが近くにいることで、不安・孤独感、あるいは精神的ストレスが軽減できます。

3.クリニックモールの企画・運営会社

クリニックモールには企画・運営会社が存在します。調剤薬局、ドラッグストアが最
も多い形態です。クリニックモール内での調剤薬局出店には大きなメリットがあるか
らです。また、ゼネコン、ハウスメーカーも積極的に展開しています。ゼネコンはビ
ルやマンションの付加価値を高めること、ハウスメーカーは資産家の相続税対策を目
的に手がけることが多い。治験医療機関の抱え込みを目的に治験事業者も参入してい
ます。最近急増しているのが、外資系ファンドです。付加価値をつけることで賃貸収
入のアップを図っています。投資家は利回りの高い投資物件として期待しています。

4.クリニックモールの注意点(行政上の制約)

共有化によるメリットがありますが、あくまでもクリニックは個々に独立しているこ
とが前提となります。例えば、(1)共同待合では診療報酬の窓口支払の授受(2)カ
ルテの診療所以外の持ち出しや電子カルテの共有サーバーの利用(3)医療機器の共
同所有(あるクリニックが所有する医療機器を共同で利用することは可能)が禁止さ
れています。また、社会保障審議会医療部会の基本的見解では、受付や待合室の共同
利用は、未受診の段階で感染が起こった場合の責任分担が困難なので禁止する方針と
しています。但し、管轄の保健所、社会保険事務所を相談窓口として、個別審査、指
導事項により、地区によっては、許可が下りるケースもあります。この場合でも、総
合受付は、新規患者への共通カードの作成(1枚で複数のクリニックの予約が可能)
や受付自動発券機の設置と受付番号票の配布に止まり、各クリニックの受付で保険証
提示、カルテ作成、診療終了後の窓口負担の徴収を行っています。受付やカルテ作成
などの共同利用には依然、行政上の制約がありますが、今後の規制緩和に期待したい
ものです。

5.クリニックモール選択のポイント

運営会社による医療事務の受託や人材募集(派遣)、開業指導によるコンサルティン
グがあれば、運営効率のアップにつながります。また、統一されたコンセプトを維持
するためには、医師同士の協調性が不可欠ですが、一方で、患者数の格差による不公
平感から共同負担を嫌がるクリニックも現れます。このような時には各クリニックの
調整役を担う運営会社の役割が大切になってきます。

運営会社はクリニックモール開設にあたってのマーケティング分析にはじまり、コン
セプトや診療科目の選定、入居者の募集、開設後の調整役と様々なステージで大きな
役割を果すことになります。ただ、最近は意図した診療科目のクリニックが入らない
ケースや、そもそもテナントが埋まらないケースもあり、クリニックモールの企画自
体が成り立たないということもあるそうです。クリニックモールに入れば全てうまく
いくという考え方ではなく、どのような企画運営会社が、どのようなコンセプトで開
設するのか?テナントを募集する力をもっているか?開業のコンサルタントも行って
いるのか?などをよく確認し、開業場所を選定していく必要があると思われます。

■ 編集後記
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雨の多かった4月も過ぎ、GWの5月に突入、大型連休も終わりました。皆さんは何連休
だったでしょうか?今年は大型連休で海外へ脱出される方も多かったと聞いています。
仕事としては実働時間が少なくなる5月度ですが、働きすぎの日本人!休む時はゆっく
り休んで、集中力を発揮して5月度を乗り切りましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の「MSSニュース」も宜しくお願いいたします。

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◆第3回 医院開業ミニ勉強会 (敷地・テナントの現地調査のポイント)
  テーマ(1):株式会社アッシュ・プランニング
  テーマ(2):険株式会社興永テクノス

 日時:5月24日(日) 13:30~17:00
  場所:大阪府社会福祉会館 4階 406号室

 セミナーお申込みの方はこちら
  http://www.mss-kansai.com/seminar/application/

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◆第4回 医院開業ミニ勉強会 (医療機器選定のいろは)
  テーマ(1):フクダ電子株式会社
  テーマ(2):株式会社ラボテック

 日時:6月21日(日) 13:30~17:00
  場所:大阪府社会福祉会館 2階 203号室

 セミナーお申込みの方はこちら
  http://www.mss-kansai.com/seminar/application/

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MSS関西では毎月第2木曜日に定例会を開催しております。

◆ 5月度定例会のご案内

 日時:5月14日(木) 17時~19時
  場所:大阪府社会福祉会館 503号室(前回と異なりますので、ご注意下さい。)
      大阪市中央区谷町7丁目4番15号(谷町線谷町6丁目から徒歩5分)
      http://www.fine-osaka.jp/syakaifukusi/
  講演内容(予定):株式会社高齢者住宅新聞社
           代表取締役 網谷 敏数
           「医療・介護制度改定と高齢者住宅マーケットの動向」

ドクターの皆様のご参加もお待ちしております。

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◆厚生労働省情報のお知らせ

 厚生労働省の平成26年度診療報酬改定の向けた情報をMSS関西の会員専用ページに
  掲載しておりますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
  また、この内容の概要を毎月の定例会でもご案内させて頂きます。
  尚、会員専用サイトのID、PWはともに mssk となります。

 厚労省資料:http://www.mss-kansai.com/member/mhlw/

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【MSSニュース】

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