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開業場所選びのポイント

vol.4 <2011年5月6日配信>
開業場所選びのポイント

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◇ MSSニュース ◇ vol.04  2011年5月6日配信
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五月晴れの空に新緑が映える季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
このメルマガは、一般社団法人メディカルスタディ協会(以下MSS)主催のセミナー
にご参加いただいたドクターの皆様 お問い合わせをいただいたドクターの皆様
へお送りしております。
皆様のお役に立てましたら幸いです。ぜひ、ご愛読ください。

■ 開業場所選びのポイント
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                                  文/株式会社ユヤマ
                                   谷口敏也 江上雅人

開業場所を選定する場合のポイントは様々ですが、各先生方の診療科目や
診療方針によって異なってきます。

周辺人口の多さやバッティングする施設がない(もしくは少ない)事を考慮するのは
当然ですが、その地域の特性(住宅地、商業地域等)を考慮し、ターゲットとする
患者さんを多くつかむ事が大事です。(例えば同じ消化器内科の標榜でも、診療の
中心を『内視鏡』などに特化していく場合は、遠方からの患者さんや広範囲の
先生方からのご紹介患者さんの事を考慮し、交通アクセスのよい場所であれば
雑居ビルの高層階でもよいでしょう。
しかし、プライマリーを目指し地域密着型でいくならば、夜間人口の多い場所で
視認性の高い場所を選ぶべきです。)

次に診療所の形態は、大きく分けてビルにテナントとして出店するか、戸建の
診療所を建設するかの二通りがあります。都市部にはテナントビルも豊富に
ありますが、地域によっては診療所に適した建物がない場合も多いようです。

そういった時は戸建診療所の建築になるわけですが、建築するための土地を
どうするか?
という問題が発生します。戸建診療所の場合は、建物用の土地に加えて駐車場用
の土地も必要になり、土地を購入すると初期費用も莫大になるので、定期借地制度
を利用できる土地を選択することが主流となっています。最近では、地主さんに
建物を建築してもらい、賃貸物件として入居する『ドクターズレント方式』という方式
も多々行われています。
この方式を利用するには地主さんとの交渉や綿密な打ち合わせが必要となります
ので、この方法を熟知したパートナーを見つけることが大切となります。

一方、ビルにテナントとして入居する場合も、立地はともかく賃料や占有面積、
水廻り(配管)、床の対応加重強度、天井高、入居階数への導線等々チェックする
項目が多数あります。
立地や賃料設定が気に入ったからといって安易に契約せず、その建物が診療所
開設に適している構造を持っているかを十分に調査する必要があるでしょう。

また、昨今多く開発されるようになった『医療モール』ですが、行政が方向付けを
行っている地域医療体制を考えれば軽視できない物件だと考えます。こういった
『医療モール』を選定する場合に重要なポイントは、

 (1) 立地が自身の診療方針に合っているか?
  (2) 患者さんの導線はよいか?
  (3) 連携のとり易そうな先生方(診療科も含めて)が入居しているか?
  (4) モール全体を管理してくれるところがあるのか?
  (5) 診療科の数は適正か?
     (空きテナントを抱えたままの運営になりそうではないか?)

だと考えます。私は、物件企画開発時に特に(4)を重要視しています。

ただ単に診療所が並んでいるだけでは本当の『医療モール』とは言えません。
モール全体の運営・管理者を置き、例えば共用使用部屋などを有して
『地域の皆さんのための健康セミナー』を開催実施(講師はモールに入られている
先生方を交代で行って頂く)する等の企画・運営を行ったり、入居されている
先生方の定期情報交換会を主催したりといった『医療モール』全体を動かす役目を
担う機能があるモールが今後患者さんをより多く集め繁栄していく『医療モール』
だと考えているからです。

最近の診療所経営は以前のように順風満帆でスタートしづらくなっています。
新規開業を成功させる為には先生方に適した場所選びと余裕のある資金計画が
必須条件です。先生方一人の判断ではなく経験豊かで信頼できる相談者と
パートーナーシップを組み、場所選びを行うのがよいでしょう。

■ 編集後記
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4月から約1ヶ月経過しまして、新年度、人事異動や担当替え、また、独立開業で、
新しい仕事・業務に取り組む方も多く、中には「うまくやっていけるかどうか」と
不安を胸に抱えている方もいらっしゃるかもしれません。ついついネガティブに考え
がちな時、威力を発揮するのが「ビリーフチェンジ」なのだそうです。

ビリーブ(信念)とは、自分の中に固定化して持ってしまっているモノの考え方で、
その考え方をうまくコントロール出来れば、起こった出来事に対しての「意味づけ」
をうまく変えることができ、ポジティブに受け取ることが出来ます。

ポジティブなビリーフをうまく取り入れる為には、自分以外の価値観を持った人間
との触れ合いや、他人のアドバイスに耳を傾けてみるということも1つの方法と
言われております。気分が落ち込んだ際には、いったん冷静になる為にも、
「ビリーフチャンジ」という言葉を思い出してみてはいかがでしょうか。

私自身、阪神淡路大震災を目の当たりに受けた経験がありますので、
今回のことでは、気持ちが沈みますが、当事者の方々が、少しでもかすかな
明るい兆しを掴むことが出来ることを願うばかりです。

MSS関西としても、微力ながら、今何が出来るのかを考え、早期復興に向けた
応援をしていく所存です。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の「MSSニュース」も宜しくお願いいたします。

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◆医院開業セミナーのご案内

 メディカルスタディ協会関西 医院開業勉強会

 日時:7月24日(日) 13時~17時(受付12時30分~)
  場所:梅田スカイビル タワーウエスト36階
  資料:https://www.ysjournal.net/open/img/110724_osaka.pdf(PDF)

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MSS関西では毎月第2木曜日に定例会を開催しております。

◆ 5月度定例会のご案内

 日時:5月12日(木) 17時~19時
  場所:大阪府社会福祉会館 503号室
      大阪市中央区谷町7丁目4番15号(谷町線谷町6丁目から徒歩5分)
      http://www.fine-osaka.jp/syakaifukusi/
  講演内容(予定):株式会社前田組 医療福祉営業課 相松透
             「介護施設運営について」

ドクターの皆様のご参加もお待ちしております。

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【MSSニュース】

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       担当:河守

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